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2008年03月05日

●聖☆おにいさん:1巻


 世紀末を無事に乗り越えたため、ブッダとイエス・キリストは長期休暇で下界に下り、東京の立川のアパートのワンルームをシェアリングして過すこととなった。
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 私はこの漫画が「モーニング・ツー」という増刊に連載されているということを知らなかった。なぜ購入したのかというとジャケ買いである。本屋での平積みは威力があるなと思った。
 「神様がワンルームをシェアリングする」という設定だけでもおかしいのだが、神様のくせに衝動買いをしてしまうイエスや、シルク・スクリーンのTシャツ作りが趣味のブッダ、など神様+普通でこんなにもゆるく楽しいことになるのかというのが新鮮である。
 何よりも一番面白いのは、天界では仏教もキリスト教も神道も皆一様に楽しくやっているらしいということである。本編の最後のほうで夏祭りがありブッダとイエスは神輿をかついだが、「今世紀最大の苦笑いをされる」と二人は困っていた。ケンカになるのではなく苦笑いなのか・・・平和だな・・・と私は思った。
 ゆるく楽しい漫画であるが、次の巻の発売は12月であることが決定している。非常に長いが、楽しみに待っていようと思う。

2008年02月26日

●神の雫


 神咲雫は、世界的なワインの評論家を父に持っているが、ワインしか頭にない父に反発し、ビール会社の営業として働いていた。しかしその父は突然亡くなってしまう。父の遺言は自らの選んだワイン12本が何なのかをわずかなヒントで当てた者に遺産を譲るというものだった。
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 「美味しんぼ」のワイン版というべき漫画だが、この漫画の魅力は敵役である遠峰一青(ヨン様似)がほとんど担っているといってもよいと思う。ときには敵(主人公の神咲雫)に塩を送ることもあるがプライドが高く雫とどこまでも張り合おうとする・・・という海原雄山のようなキャラクターだが、イケメンなのでファンが多いと思われる。この個性的な敵役とはうってかわって主人公は非常に類型的(父親譲りの天性の勘、嗅覚等をもつが知識は全くないので誰かしらの助言が不可欠)な作られ方をしているが、一応主人公らしい活躍をしているので影が薄くなったりはしていないところがいいと思う。
 線の細いきれいな絵なので女性受けもいいと思う(事実私がこの漫画に気づいたきっかけも電車内で隣の女性がこの漫画を読んでいたからなのである)。個人的には、遺産なんてきれいに半分こしちゃえばいいじゃんと思うのだが、これは漫画なので、続きを素直に楽しみにしたいと思う。

2008年02月25日

●Pumpkin Scissors


 大国間の戦争が休戦状態になって3年、いまだ混乱は続いていた。それらの混乱を解消するため、特別に組織されたのが陸軍情報部第3課「パンプキン・シザーズ」であった。3課に所属するアリスは、各地を放浪していたと思しきオーランド伍長と出会うが・・・。
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 「戦後復興」という重いテーマの話であるが、この漫画は「BECK」や「カペタ」と同じ月刊少年マガジンに掲載されている(初めは違っていたが、休刊により移動となったようである)。少年誌掲載のためか本来ならもっとグロい描写なのだろうなぁというようなところもやんわりと描かれているので、少々ぬるい印象もあるが、それでも陸軍情報部第3課の活躍を縦軸に、オーランド伍長の秘密に関わるある実験をしていると思しき機関や、さらにはそれらを包括するように何かしらの陰謀を進めている「銀の車輪」など、話に広がりがあり、また登場人物の成長なども描かれ、非常に面白いと思う。今、先が気になる漫画のひとつである。
 早く9巻が出ないかなあと思っているが、まだ先のようである。

2008年02月17日

●皇国の守護者:全5巻


 人と龍が共存する世界において、島国の皇国と大陸の帝国の間に戦争が勃発した。圧倒的な戦力の前に皇国軍は敗走するが、軍建て直しのための遅延戦闘が行われることになった・・・。
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 独断と偏見の何でもレビューさんで紹介され、面白そうだと思ったので漫画喫茶で読んでみた。
 随分以前から広告などで存在を知っていて、かなり絵の上手な作家さんなのではないか・・・読んでみようかな・・・と思っていたが、読んでみたら素晴らしく上手なわけではないが、バランスと構図がよくてセンスがあるのだ(それはやはり上手ということかなと思うが)、と思った。
 ストーリーは、日露戦争がモデルとなっていて、「人と龍が共存し、導術師と呼ばれる特殊な術(テレパシー)を使う者たちがいる」というファンタジーな設定があるものの、それらは戦況を覆すほどのものではなく、あくまでも手駒のひとつとなっていて、圧倒的な戦力の前には当然苦戦する、というところが面白いと思った。主人公の新城直衛が個性的(少なくとも少年漫画の王道的な性格ではない)であり、周囲のキャラクターもなかなか面白いのだが、全てはこれからというところでこの漫画は終了している(つまり全5巻で序章という感じである)。
 原作者との間に色々な事情があったらしいのだが、もう少し続けば(せめてもう5巻ぶんくらい)、いい作品になっただろうにな・・・というところが残念である。どこかで復活すればいいなあと思っている。

●絶対可憐チルドレン


 内務省特務機関超能力支援研究局(略称B.A.B.E.L)には、世界トップクラスの超能力を持つ3人の小学生が様々な事件の解決に活躍していたが、3人の性格は少々個性的なのだった。
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 漫画喫茶で読んでみた漫画である。最近漫画関連のエントリーが多いのは読みためた漫画が多いからである。
 超能力を持つ3人の小学生(作中ではチルドレンと呼ばれる)が、未来において、かつて同じように活躍して裏切られた超能力者・兵部のように皆本(チルドレンの運用主任)に裏切られてしまうのか?という重いテーマをはらみながらも、全体的には親父ギャグやベタなギャグのあるコメディである。作画もストーリーも安定しているので、安心して読める漫画で、「結界師」のように優等生的な部分があるように感じられる。これは掲載誌がサンデーだからかな・・・などと思う。
 現在もまだ連載中であると思うが、春にアニメ化することが決定している。どこまで放映されるのか分からないが、放映時間がそんなに遅くなければ、一度は見てみてもいいかなあと思っている。

2008年02月16日

●結界師


 烏森の地を永らく守護してきたあやかし退治の専門家・結界師の正統後継者として生まれた墨村良守は、未熟ながらに烏森に寄ってくる妖怪を退治していた。同じく烏森を守護する結界師・雪村家とは犬猿の仲だが・・・?
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 何となく漫画喫茶で読んでみた漫画だが、思っていたよりも絵がきれいで面白かった。アクがないので非常に読みやすく、優等生的な漫画かなあ、という感じであるが、烏森の地をめぐる様々な組織・妖怪たち・良守と時音の成長などが普通にしっかりと描かれているので安心して読める漫画だと思う。ぐいぐいこちらを引っ張るような力強さには欠けるが、読んでみると落ち着いた雰囲気の面白さがある。
 個人的には、自身の魂を悪魔に売り渡した松戸平介と助手(悪魔)の加賀見がちょっと特殊な存在で好きである。

●アイシールド21:28巻


 恐るべき豪腕の持ち主・峨王のいる白秋と対戦することになった西部ワイルドガンマンズ。ほぼ必ずQBを潰す白秋のやり方に、勝ち目はあるのか?
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 あらすじで書いておいて何だが、この巻で西部ワイルドガンマンズのクォーターバック・キッドは白秋の峨王によって潰されてしまう。おそらく腕の骨折と倒れたときの打撲で死んではいないのだと思われるが、作画では出血しているような感じなので、わりと爽やかな感じのあるこの漫画らしからぬということでちょっと物議をかもした・・・ように思う。
 私は問題の場面を読んで、「こいつら(峨王とマルコ)は親に扶養されている身分で一体何をやっているのか」などと思ってしまい、素直に読めなかった。もう少し若かったらそんなことは思わなかったかもしれず、多分、自分が老いたのだなと思った。
 白秋戦に向けて栗田の成長、栗田とヒル魔、ムサシの出会いなどが詳細に書かれているので安定して読めるなあと思うのだが、個人的には神龍寺戦のようなぎりぎりの試合ではない(ように思える)ので、どうしても微妙に盛り下がっているような感じがするなあと思う(もちろん面白いのだけれど)。

2008年02月13日

●ピューと吹く!ジャガー:14巻


 ドMのガマン王・阿部さんがガマンのしすぎで病に倒れてしまった。果たして阿部さんはガマンするのをやめることができるのか?
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 今巻も「痛い人の痛い行動」があますところなく読めて面白かった。個人的には
・ハマーの思考回路(とにかく女性であればすぐにでも付き合えると思ってしまう)
・アゲアゲでバイブスをチョネる感じになったハミィとみるく
・ガマンしすぎて鳥になった阿部さん
が面白いと思った。どの話も、毎回一定以上の面白さがあるところがすごいなあと思う。次の巻も楽しみに待ちたいと思う。

2008年01月20日

●JIN:10巻


 歌舞伎役者・澤村田之助の依頼を受け、坂東吉十郎の治療を行った仁だが、新年初日の舞台は成功するのか?
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 少し前だが待望の10巻が登場したので、早速購入した。この巻あたりから江戸の著名人ではなく市井の人々も登場するようになり、役者・力士・町民とそれぞれに江戸時代を感じさせる。そして、どの人も仁により新しい扉が開かれてゆくのである。
 今巻の見所は、仁の卓越した手術ではなく江戸に生きる市井の人々の言葉かなあ・・・と思う。特に坂東吉十郎の今まで子供を放ったらかしにしておいたのに、死にそうになった今になって優しくするなんてそんなクサい芝居はできないという言葉は、残酷であっても正直であろうとする筋の通ったところが感じられ、非常に印象に残っている。
 次の巻ではまた新たな動きがありそうで、非常に楽しみである。

2008年01月06日

●セル(上)


 携帯電話から突如謎の<パルス>と呼ばれる電波が発信され、人々はゾンビも同然になった。携帯電話を持たない男・クレイは息子と妻の安否を確かめるため北へと向かうが・・・。
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 キング久々の新作とあって、とりあえず購入した。
 今のところ、極限下におかれ殺すか殺されるか、携帯を使ってゾンビのようになってしまった者たちがどうでるか分からないというぎりぎりの緊張感を保ったまま、いい感じで話は進んでいるように思える。
 <パルス>という謎の電波が、誰がどういう理由でどうやって発信したのかという部分が明かされていないが、今後ちらっとでも明かされるのだろうか・・・と思う(下巻を少し読んでいるが今のところ明かされてはいない)。
 キングの特色でもある過去をねちっこいぐらいくどく描くようなところがなくなり、そういったくどさを少し期待していた私には物足りない部分もあるが、ファンタジーともいえるような状況にさらりと連れて行ってくれるところはさすがだなあと思った。

2007年12月24日

●デトロイト・メタル・シティ:4巻


 サタニック・エンペラーでデズムとヘルヴェタと対決することになったが、ヘルヴェタにはある秘密があった。DMCは勝てるのか?
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 先月末に発売された待望の4巻である。
 今巻の見所は何といってもヘルヴェタとの対決で業火のなか現れるクラウザーさんだろうと思う(顔面に大きな殺の字つき)。自分のやりたいこと(オシャレポップス)が認められない根岸の鬱積したものはすごいものがあるのだなあと改めて思った。
 また、根岸の歌うオシャレポップスが「声がキモい」「何か受けつけない」「迷惑行為」という類のもであるというのが面白かった。他のレコード会社からの引き抜きに対して歌った「ロールケーキビバップ」という歌もかなりキモいのだろうなと思うと笑えてしまう。
 映画化・アニメ化が決定しているが、クラウザーさん役である松山ケンイチがどれだけキモいポップスを歌ってくれるのか、ちょっと期待している。

●弁護士のくず:6巻


 優等生の裏の顔とは?妾の娘を呼び戻した思惑とは?弁護士だけが見られる本音が暴かれる。
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 随分前に出版されていたようなのだが全く気づいておらず、本屋で見かけて早速購入した。
 内容としては、作品としても安定期に入っているような感じがあり、安心して読めるようになっていると思う。
 個人的には、弁護士がひとつの案件にかかりきりなわけではなく、いくつもの案件を抱えているのだということが興味深かった。冷静に考えれば当然の話なのだが、テレビなどではそういったことを描写しないので、ひとつの案件にかかりきりなように思えてしまうのである。
 この6巻は一話完結の話はひとつもなく、数話で完結する話ばかりだが、私としては一話完結のタイプのほうが好きなので、一話完結のものもあってほしいなあと思う。

2007年12月09日

●チェリー・チーズケーキが演じている


 マイクとノーマンからのプロポーズという夢のような日から一週間がたち、レイク・エデンで映画撮影が行われることになった。だが、素行に問題のある人物の監督が撮影中に死亡してしまう。そして側にはハンナの作ったチェリー・チーズケーキが・・・。
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 シリーズの8作目であるが、今回はマイクとノーマンのプロポーズに対してどういう答えを出したか?ということと映画のプロデューサーである大学の同級生、ロスに複雑な思いを抱くハンナ・・・というのがメインであり、殺人事件は刺身のつまのようなものである。
 冒頭部分で殺人事件は起こってしまうが、そこからマイクとノーマンからのプロポーズに悩むハンナが町中からどちらを選ぶのかとせっつかれて軽くキレて答えをだし、レイク・エデンに映画の撮影隊がやってくるという過去に遡り、再び殺人事件が起こるところに至るまでに話の半分程度が費やされている。殺人事件がメインならばあまりあり得ない構成だが、このシリーズで最も魅力的なのはハンナの周辺の話であるので、これはこれでかえって潔くていいかな、と思った。
 二人のプロポーズに対してだしたハンナの答えは、「いつ結婚したいかは自分で決める。自分が結婚したいと思うまで、二人とは結婚しない」というものだが、実際にそういう答えができるかどうかは別として、ハンナらしい答えだなあと思った。作品的にも作者が続けたいと思うまでずっと続けられるかなりおいしい設定なのではないかと思った(一読者としては答えをだしてほしいと思うけれども)。
 このシリーズは今までのようにまだもう少し続きそうなので、楽しみに次を待ちたいと思う。

2007年11月21日

●アイシールド21:27巻


 泥門と王城との決着の時がやってきた。スタミナの切れかけたモン太とセナだが、最後の一秒まで諦めずに、王城に挑む。
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 本誌では久しぶりに続きが気になる状況になっているが、ここ最近ジャンプでまともにアイシールド21を読んだことはなかった。きちんと読めば面白いということは分かっているのだが、どうにもちゃんと読もうという気が起きない。自分の中では神龍寺戦以降も面白い展開だと言い聞かせ続けていたが、やはり勢いが落ちてしまったと思っているのかなぁ、と思っている。
 そういうわけなのでコミックスで初めて試合の流れが分かったりすることもあるのだが、きちんと読むと盛り上がりもあるし、団結しているしで面白いなあとは思う。今回は王城との試合に勝ち、決勝戦へと駒を進め、相手はどちらになるのか・・・というところで終わっている。
 全国大会が始まったときは西部ワイルドガンマンズか王城ホワイトナイツで鉄板だろうと思っていたものだが、どちらの予想も外れた。どちらかと決勝戦を行ったほうが一番盛り上がるのにそうしないのは次の学年でのクリスマスボウルを見込んでいるからかなぁ、と思ったりしているのだが、そうなるとヒル魔や栗田の穴を誰で埋めるのかという問題があり、私はそこで考えるのをやめてしまった。どうなるのかな、とそこだけが少し楽しみではある。
 次の巻では泥門の対戦相手はどこになるのか、でこの巻に掲載される展開で自分はアイシールド熱が冷めてしまったのではなかろうかなどと思ったりもしている。

2007年11月11日

●キルン・ピープル(下)


 私立探偵モリスの以来は、ある人物の捜索だったのだが、モリスの使う複製たちとモリスは意外な事件へと巻き込まれていく。
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 適当に更新するようにしてからすっかり「書かない習慣」が身についてしまった感じだが、今後も適当に更新という方針にしようと思う。
 上巻ではこの世界における「複製」についての定義などが面白かったが、下巻では本格的に事件に巻き込まれてゆく。その事件は非常に壮大で(人類の存亡とか根源とかそういったような感じ)はあるのだがさらにまだ裏があり、最後まで気が抜けない。
 しかし、読んでいて一番面白いと感じたのは、この世界でも某巨大掲示板のようなものがあるのだが、「○○だろ、常考(常識的に考えての略)」というような特徴的な文章が使われていることである。やらない夫のAAとともに使われているのだろうか(最先端の時代でも)、と思うとおかしかった。
 終わりも悪くなく、読後も爽やかである。重厚感は足りないような気がするが、肩肘張らないものが読みたいときはぴったりだと思う。

2007年10月26日

●キルン・ピープル(上)


 近未来のアメリカでは、その世界は一変していた。陶土の人形に意識をコピーできる技法が確立されて以来、ゴーレムと呼ばれる複製は生活の必需品になっていた。そんな世界で探偵をやっているモリスが手がけた事件とは?
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 なんとなく面白そうに感じられたので購入してみた。購入したときは新刊扱いだったので、平積みのために魅力的に思えた。表紙が見えるということは重要だと思う。
 さて、読んでみたところ、結構さくさくと進むので面白く読めたと思う。ゴーレムという設定自体は複雑だと思うのだが、緑色ゴーレムは雑用であるとか、黒(エボニー)・グレイは専門作業用、白はエロ用(高感度のため)と用途が分かれていたり(そのゴーレムに必要なことをさせているあいだコピーした本人は勉強・研究などやりたいことをやるのである)、人型ゴーレムだけでなく動物型のゴーレムもあったりと面白く、またそれを無理なくこちらに理解できるように紹介していると思う。
 最初はただの複製の誘拐騒ぎ(違法コピーに使うため)だったのだが、主人公モリスが、複数の案件をこなすためにコピーしたそれぞれの複製たちがからみあってひとつの大きな話になってゆくという読み応えのある話である。それぞれの複製ごとの一人称で語られるが、全て同一人物(のコピー)なので当たり前だが全く違和感がない。上手な設定だなあ・・・と思いつつ読んだ。
 下巻は複製の誘拐騒ぎから随分壮大になってゆくのだが、その感想は次に続く。

2007年10月23日

●氷の家


 18世紀に造られたある邸の氷室に、男が胴を食い荒らされて死んでいた。警察は行方不明になっている邸の主だと睨んでいるのだが、真相は・・・。
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 ミネット・ウォルターズとは相性がいいと思ったので購入してみた。ミネット・ウォルターズのデビュー作なのは、単に本屋に他に本がなかったからである(しかし、一冊でもあるというのはまだマシな本屋ではなかろうか・・・と思う)。
 この本を読んで少し驚いたのは、国内でのウォルターズの最新作「病める狐」に名前だけ登場するアン・カトレルが主人公となっていることである。そして、アン・カトレルと対になる警察の人間であるアンディ・マクロクリンとの間で交わされるロマンスが、この作品にきわめて鮮やかな色彩を加えている。
 「病める狐」はトレーラー・ハウスに住む人々という馴染みのない題材だったせいか、なんとなく作品自体が上品にまとまりすぎているような感じがしたのだが、この作品はそうではなく、前述のロマンスの描写もあるためか起こった事件まで生々しく感じられた。
 ウォルターズの作品を読んでいつも思うのは、イギリスは階級社会なのだなあということである。日本にはないとは言わないが、きっとイギリスに住んだりしたら驚くのではないだろうかと思う。

2007年09月29日

●JIN:9巻


 和宮毒殺の容疑で牢屋に入れられてしまった仁だが、何とか無実が証明された。だが、仁のもとには数々の難病に苦しむ市井の人がやってくるのだった。
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 掲載誌のスーパージャンプではまた新しい局面を迎えているが、今巻も楽しく読めた。
 今巻の見所は、ストーリーももちろん面白いが江戸風俗の描写の丁寧さ・美しさが挙げられるのではなかろうか・・・と思う。江戸時代の牢問い(尋問)の描写であるとか、銭湯の描写、歳の市の描写であるとかが非常によく調べて描いているなあと思った。
 特に江戸時代の銭湯は薄暗くてサウナのようなものだったということとか、歳の市には歌舞伎役者などの有名人も買出しにやってくるのでちょっとしたお祭りのようなものになるとか、江戸時代の市井の人々の生活が分かって面白かった。
 この漫画は現代人の仁が幕末にタイムスリップした・・・という話なので、当然幕末の色々な出来事を変えてゆく(坂本竜馬が暗殺されないとか)話になるのかなあと思っていたのだが、それだけではなく、市井の人々を描いたりして、丁寧に話を描こうとしているように思う。
 次の巻は来年か年末くらいだと思うが、とても楽しみである。

2007年09月09日

●大鴉の啼く冬


 新年を迎えたシェトランドで、黒髪の少女が死んだ。8年前に失踪した少女との関わりが噂されるが、真相は?
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 CWA受賞作ということで買ってみた。かなり静かな作品なので、「すごく面白い」とか「期待を裏切らない」というようなものではなかったが、それでも面白く読めた。
 この作品の面白いところは、口に出しては言えないような、卑しいともとれるような本音が極めて自然に文中に挿入されていることで、卑しい本音も自然なものとして扱うということなのかな・・・と思うと面白かった(作中ではフォントが違っているのでそれと分かるようになっている)。話の内容は、「閉ざされた社会」の中で起こった事件という感じで、ミネット・ウォルターズとも通じるものがあるが、シェトランドの冬の透明な空気を感じさせるような静かさがある。
 この作品はシェトランドカルテットというシリーズの1作目だそうで、もしかして2作目もあるのかなぁと思う。この作品では登場人物には色々な秘密があるように思われる(今作品ではほのめかされる程度であったりするが)。その秘密が明かされるのかどうかは分からないが、次も出版されるようであれば読んでみようかな、と思う。

2007年09月08日

●アイシールド21:26巻


 セナの走りがことごとく通用しないなか、モン太は試合中に後ろ向きのままパスをキャッチする「デビルバックファイア」を完成させた。だが、進も桜庭とタッグを組み、一丸となって泥門にぶつかってくるのだった。
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 実はこのあたりはジャンプで連載されていたころはあまりまじめに読んでいなかった。なぜかというとやはり神龍寺戦と比べるとどうしてもぎりぎり感が足りないと感じていたからなのであるが、ちゃんと読んでみると緊張感はそれなりにあって、やはり面白かった。
 今巻の見所としては
・モン太のデビルバックファイア
・進と桜庭のタッグ
・ヒル魔と高見の読みあい
かなと思う。特に、セナとは違ってパスキャッチの必殺技がなかったモン太に必殺技ができた(後ろ向きに取るというだけだが)のはよかったと思った。
 終盤のヒル魔と高見のお互いの作戦の読みあいはしつこすぎて笑うところかと思ってしまった。次の巻で王城戦は決着がつくと思うが、次も読もうと思う。

2007年08月26日

●病める狐(下)


 ロキャー-フォックス家の大佐を案じて戻ってきた大佐の孫娘ナンシーは、事件を操る謎の男、フォックスと対峙することになった。近隣のトラヴェラー、刑事たち、村人を巻き込んで、事件は収束していく。
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 読み終わって、今作は「家族」や「絆」を描いているのかなあ、と思った。作中で行われている犯罪はわりとありふれたものだし、犯人がそこに至るまでの過程もよくあるようなものなのだが、登場人物同士の会話が面白いのでさくさく読むことができる。
 それにしても、イギリスの田舎も日本と同じように人間関係で色々あるようで、海外とはいえ少し似たようなものを感じた。
 ミネット・ウォルターズの作品が安心して読めるのは、ラストに必ず希望があるからで、今回も非常に爽やかなよいラストだと思った。

2007年08月24日

●おおきく振りか